2018年10月11日木曜日

衝撃!ゴミ屋敷潜入レポート|ゴミ屋敷の片付けは可能なのか

イカの姿フライを食べながら、何気なく原材料表示を見たのですが。
イカが全く含まれてなくて衝撃を受けた佐藤です。


近年、ゴミ屋敷と言う言葉を良く耳にするようになった。
周辺住民に悪臭などで不快感を与え、周辺の美観を損ねると言うことで社会問題にもなっているらしい。

行政の指導が入り、従わない場合は強制撤去などもあるそうだが、そのような報道だけでなく、最近ではバラエティ番組でゴミ屋敷の片付けを行ったりと、面白半分に取り上げている面もある。

ただ、地方の田舎に住む佐藤にとっては、俄には信じ難い衝撃的な内容だ。


ゴミ屋敷の話のネタは多々あるが、本当にそのような家が存在するのか。
テレビの演出による捏造ではないのか。
実際にゴミ屋敷を見た人、足を踏み入れた事のある人はどれくらいいるのか。

本当に現実の事なのかもしれないが、疑問に感じる人の方が圧倒的多数ではないだろうか。

そんな疑いを抱いていたゴミ屋敷だが、あろう事か身近な所で発生してしまったので、その時の体験談をお伝えしたい。

今から約7年前に、佐藤が実際に体験した、ゴミ屋敷潜入のレポートである。


■ゴミ屋敷完成までの経緯

恥を承知で申し上げますと、ゴミ屋敷と化したのは親族の家です。
周辺の方に心配はされていたものの、大きな迷惑を掛けなかった事がせめてもの救いです。
2001年の暮れに父方の祖父が他界し、祖母だけがそのまま家に残る事となりました。
自宅から祖母の家までは随分離れており、頻繁に通うことが困難なことから、父が祖母を引き取ると申し出たのですが、祖母が祖父と暮らしたその家に強い拘りを示したこと、また、父の実弟、つまり佐藤の叔父が幸いにも祖母の家の近所であったため、面倒を見てくれると言うことで話がつきました。
それから半年後、祖母の家を訪ねると部屋の中はゴミが散らかり放題。
叔父が面倒を見てくれているはずなのに、食事は与えても部屋の掃除はしない、ゴミも出さないと言う状態だったようです。
その後、前妻と離婚して独身であった叔父が、祖母と同居すると言う形を取り、部屋の片付けなど問題なくなるだろうと安心しておりました。
しかし、その半年後に訪れると前にも増して酷い有り様になっていたのです。
床一面に散らばった新聞紙やビニール袋、食事の後片付けもされておらず、テーブルには弁当殻やペットボトルが積み上げられており、一体どこで食事をしているのかと疑問に思う状態でした。


■父が激怒して疎遠になる

今回の一件で、さすがに父も大激怒し、叔父を叩いたり蹴飛ばしたりと言う事態に発展。
止めに入るこちらもたまったものではない。
しかし、これだけ怒られればさすがに叔父も懲りただろう。
後日、片付けに行き、再び部屋を綺麗に掃除した。
しかし、この半年後に再び訪れるとどうやら居留守を使っているようで、出てこない。
門前払いを喰らうことが何度か続き、それ以降は愛想を尽かして祖母の家に行くことはなくなった。


■「まさか」が起こる

父も佐藤も「また散らかってるのだろうか」と笑い話にする事はあったが、仮にも人の住んでいる家である。
部屋を散らかすと言っても、通常の神経であれば耐えられる限度と言うものがある。
良くテレビなどで見るゴミ屋敷のように、天井まで届くほどゴミを積み上げるなど「不可能」だと考えていた。
ある日、ニュースを見ていると親が亡くなった後も死亡届けを出さず、年金を不正需給していた人が逮捕されたと言う報道があった。
父もニュースを見ていたようで、まさか!と嫌な予感がして祖母の家へ向かったらしい。
玄関を叩いても居留守を使って出てくる様子もないので、やむを得ず雑草の生い茂る裏に回り、窓を割って強引に侵入。
幸いにも、祖母の生存は確認できたが、そこに広がっていたのは驚くべき光景であった!


■部屋を埋め尽くす大量のゴミ

部屋へ入ると腰の高さまで敷き詰められた、大量の新聞紙や雑誌、ビニール袋、脱ぎ捨てられた衣類などで埋め尽くされていた。
その奥では、新聞紙を布団代わりにして寝ている祖母の姿が。
そして何より、一番恐ろしい事は、都会の住宅と大きく異なる点。
田舎特有の、家がデカいと言うメリットであるはずの特徴が、そのまま最大のデメリットとなることである。
父が侵入したのは、左の図(1階)の左上、8畳の座敷。
そこに隣接する6畳部屋の2部屋が、祖母と叔父の生活スペースになっていたようだ。
なぜなら、他の部屋は天井までぎっしりとゴミが詰まっているからである。
この生活スペースとなっている6畳部屋に隣接する廊下から玄関までの範囲は、辛うじてゴミの上を這って進む程度のスペースは確保されているので、トイレにはアクセスできる。
しかし、トイレの中も大量の新聞紙やトイレットペーパーの芯などが敷き詰められており、洋式便器がもはや和式便器と変わらぬ状態となっており、用を足すには便器に跨がる格好となる。


■行政と不動産屋へ相談

久しぶりに会った祖母は、もう歩けなくなっていた。
何年も風呂にも入っていないようで、髪は茶色くバサバサに、顔も埃まみれで灰色になっている。
風呂に入れてやりたいが、この家の状態では風呂場までアクセスできないのだ。
どちらにしても、今後歩けなくなった祖母の面倒を見ようにも、正直自信がないと言うのが本音だろう。
市役所の生活課の方に老人ホームを探す手伝いをお願いしたところ、快く引き受けてくださり、早速家までやって来たが状況を見て唖然とする。
部屋に入ることも困難であるため、祖母を表へ出そうとするが、介護など経験のない佐藤では祖母の軽い体でさえ支えて歩かせることができない。
職員の方が意を決して部屋へ踏み入る。
突然床が抜けて穴に落下する職員。その上から崩れ落ちて襲い掛かるゴミの山。
なんだか本当に申し訳ない。
祖母の状態を確認した上で、当初は老人ホームを探すお手伝いだけお願いする予定だったのだが、要介護の可能性が高いので、一度病院の方へ行った上で介護認定の申請をするように勧められる。
なんと、職員の方が病院の方へ状況説明をして、とりあえず片付けが完了し、老人ホームが見付かるまで入院と言う形で退避させて頂くことができました。
さあ、次にやる事は片付けだが、こんな大量のゴミを片付けられるはずがない。
専門の業者へ相談するも、かなり高額となるので保留にして不動産屋へ相談することにした。
早い話、物件を売却して、清掃から解体費用まで相殺してもらおうと考えたわけだ。
幸いにも土地の評価額は高く、差し引いてもお釣りが出るくらいだと言うが。。。
問題なのは、土地や建物の権利書がちゃんと残っているのかと言うことだ。
実際にはどうにかなるにはなるらしいのだが、かなりややこしいことになるそうで、また、ある程度片付けを行った方がお得だと言う。
正直、もうお金なんて要らないので、今すぐ何とかして欲しい気持ちではあるが、とりあえずできる範囲でやってみようと言うことになった。


■ゴミの処分を開始

レンタカーでトラックを手配し、ゴミ袋や荷造り紐、マスクや手袋、庭の雑草や木を刈るための鎌や鉈、チェーンソーなどを買い揃えて戦場へ向かう。
幸いにも可燃物が多いこと、この地区の分別がそれほど厳しくなく、ビニールやゴム、ペットボトルなどは可燃物として出せることがせめてもの救いか。
片付けを始めると気づくことがある。
ゴミ屋敷は耐え難い悪臭が漂っているイメージであったが、一定のレベルを超えると消えるのだろうか?それとも、敷き詰められた大量の新聞紙が脱臭効果を持っているのだろうか、埃っぽい匂いと、どこか森林に似た匂いが仄かにするが、ほとんど無臭と言うのには驚きである。
季節は真夏で、ただでさえ暑いのに、ゴミ捨て場のような臭いがしていたら、とても片付けなんてできていなかっただろう。
また、全く手を付けていないコンビニ弁当やおにぎりが出てくるが、スッカスカで軽い。
未開封のはずなのに、中身が消えてなくなっているのだ。
どこへワープしたのだろうか。
片付けを開始してから1週間が経過。
部屋に敷き詰められたゴミは、この上で生活していたためなのか、驚くほど圧縮されており、片付けても片付けても減っている気がしない。
冗談と思うかもしれないが、これまでにエコセンターへ持ち込んだゴミは、この時点で6トンを超えている。
片付け2日目に、エコセンターの職員の方から呼び止められ、個人と偽った業者ではないかと言う疑いを掛けられたほどである。
市役所の生活課の方から事情を説明してもらい、無事に解放されると言うトラブルもあり、段々と嫌になってくるが、やるしかない!
有給休暇なども駆使して片付けること、約3ヶ月。
遂に家の中をすっからかんにすることに成功!
終盤の詰めでキッチンの食器の片付けや、雑誌や新聞を束ねるのに、シルバー人材センターの方を雇って手伝ってもらったり、庭木の片付けにはご近所さんが協力してくれたりと、色々な方のお世話になりました。


■たかがゴミと侮るなかれ

片付けるだけだろ!と思われるかもしれないが、佐藤の例では限りなく生ゴミが少なかったと言うのが救いである。
キッチンでは、冷蔵庫の中や戸棚の中に保存されていた食品を見て悲鳴を上げたくなる場面はあったものの、全体的に部屋には紙屑や衣類と言った物が多く、強烈な悪臭や気持ち悪い虫などに遭遇しなかったため、片付けを成功させることができたと言える。
また、ゴミを片付けて床や柱が見えてくると、ゴミの重さで床が抜け、柱も傾いてドアがまともに開かないと言う状態も見受けられた。
無闇に片付けると家が崩れ落ちるのではないかと言う恐怖もあったが、様子を見ながら慎重に作業を行っていった。
また、片付けを行っていると、貴重な品物も多々出てくるものである。
出てきた物は次項で紹介したい。


■費用や時間はどれくらい掛かるの?

実際、ゴミ屋敷の片付けって、個人で行うとどれくらいの費用や時間を要するのか。
もちろん家の総床面積やゴミの重量で差は出てくると思うが、佐藤の例ではおおよそ以下のような結果となった。
単純にゴミを片付けるだけとは言っても、ゴミを詰めるための袋や雑誌や新聞紙などを束ねるための紐だったり、自分の身を守るためのマスクや手袋など。
庭木などがなければチェーンソーなどは買わなくて良いにしても、ゴミを運ぶためのレンタカーなどは必要になってくるし、ゴミの処分も無料ではない。
比較的綺麗な段ボールや雑誌、古新聞などはリサイクル業者が無料で引き取ってくれたりはするものの、テレビや冷蔵庫などの家電や車のバッテリーやタイヤなど、単品で高額の処分料が発生するものも多々あるので気を付けたい。
実際に佐藤がゴミの処分に掛けた費用は、シルバーの人件費やご近所さんへのお礼なども含めると、おおよそ120万円となった。
大金であるが、これが困ったことに、まとめて支払わず、ゴミを運び込む度に数千円とか、レンタカーを借りる度に数万円とか、ちびちびと払うことになるので全てが完了するまで、そんな大金を払っていると言う自覚がないと言うのが怖いところだ。
ちなみに、今回片付けた家を専門業者に見積もってもらったところ、おおよそ250~300万円と言われていたので、個人でやれば半額以下には抑えられるのかなと言った印象である。
ただ、掛かる日数は全く異なるものだと思うし、劣悪な環境下での重労働を考えると得なのかどうなのかよくわからない。
佐藤が費やした時間は、約3ヶ月である。


■戦利品と物件売却

片付けに掛かった費用は120万円。費やした時間は3ヶ月と言う結果になったわけですが、いよいよ物件の売却です。
ただし、使い物にならない建物が乗っかっているので、これを解体する費用が発生してしまいます。
差し引きでいくらになったのかと言うと、900万円となりました。
ただ、回収できたお金はこれだけではありません。
今回は運が良いと言いますか、他のゴミ屋敷と言われる物件も、土地の評価額がどれくらいなのか、片付けさえすれば建物は再利用できる状態なのかで変わってくると思いますし、家の中にどれくらいお宝が眠っているかにもよると思います。
佐藤の例では、貴金属や宝石類、古いレコードやカメラ、ラジオなどと言ったコレクターが喜びそうな物、金庫から出てきた現金や切手などの金券、お酒、着物、日本刀や絵画、壺などと言った美術品が大量に出てきました。
骨董品屋や宝石店、ネットオークションなどを利用して換金できる物は全てお金に換えたところ、半数はゴミ同然ではあったものの、売却で約120万円と現金で200万円と言うキャッシュバックとなりました。
片付けに費やした必要経費などを差し引き、約1100万円が手元に残ったと言う形になりました。
遺族年金もあるので、老人ホームの支払いも十分足りていますし、今後祖母がこのお金を使うことがあるのかわかりませんが、祖母の口座に入金をして、今回のゴミ屋敷片付けの一件は終了となりました。


当然ですが、ゴミ屋敷など何のメリットもありません。
防げるのであれば、このような事態になる前に食い止めるよう努めることをお勧めします。
無事に事が済んでしまえば、今では笑い話ですが、状況を目の当たりにした当初は「絶望」と言う言葉がピッタリなほど、大変ショッキングな出来事でした。
やはり、何より親族からこのような不名誉な事例が発生することが一番堪えますかね。

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